花粉による肌荒れに悩まされている人必見!食事でできる対策とは?
花粉の時期は、鼻や目のかゆみだけでなく、肌荒れに悩まされている人は多いでしょう。
外的刺激である花粉に打ち勝つために、使用するスキンケアやコスメを厳選し、慎重にケアしている人も多いかもしれません。
外側からのケアはもちろん、内側からのケアである食事も意識することで、花粉による肌荒れを防げたり改善したりする可能性があります。
毎日栄養バランスのとれた食事を用意することは大変ですが、摂取した方がよい食事と避けた方がよい食事を知るだけでも、選ぶ食材は変化するでしょう。
この記事では、花粉による肌荒れに悩まされている人に向けて、肌荒れの原因から食事でできる対策を紹介します。
生活に一つ取り入れるだけでも、肌が変化する可能性があるので、できることから取り入れてみましょう。
そもそもなぜ花粉で肌荒れしてしまうのか
鼻や目だけでなく、肌にも影響のあるやっかいな花粉。
まずは、花粉で肌荒れしてしまう原因や特徴を、詳しく解説します。
花粉で肌荒れするメカニズム
スギ花粉の飛散時期である2月〜4月は、空気が乾燥しているので、皮膚のバリア機能が低下しやすい時期です。
バリア機能が低下した肌は、外部からの刺激に対して敏感になり、花粉に反応してしまいます。
このように、敏感になった肌は免疫システムが働き、アレルギー反応が起こりやすくなります。
起こったアレルギー反応の結果、かゆみや赤みが発生し、肌が荒れた状態になってしまうのです。
また、花粉症の時期は、ティッシュやマスクを使う機会が増えます。
そのため、摩擦による肌への刺激が原因で、肌荒れしてしまう場合もあるでしょう。
さらに、花粉の時期である春先は、紫外線量が急激に増加します。
紫外線は肌のバリア機能を低下させるので、花粉の時期は、さまざまな要因が絡み合って肌荒れを引き起こしているといえるでしょう。
花粉による肌荒れの特徴
花粉による肌荒れを「花粉皮膚炎」といい、症状が出やすい場所があります。
具体的には、まぶたや頬、首などの部分にかゆみや腫れが生じ、ヒリヒリと痛みに近い症状が現れます。
極度の乾燥を感じる場合と症状が似ているので、花粉で肌荒れしているということに気付きにくいかもしれません。
かゆみがあるからと掻きむしったり、乾燥を放置した場合は、花粉の時期が過ぎても症状が残ってしまう場合があります。
花粉皮膚炎の場合は、時期がすぎると症状が落ち着くので、それまでは悪化させないように注意しましょう。
ひどい場合は自己判断せず、医師や医療機関に相談し、適切に対処していきましょう。
花粉での肌荒れを防ぐために積極的に摂りたい食事
花粉による肌荒れを防ぐためには、体の免疫力を上げ、皮膚のバリア機能の低下を防ぐ必要があります。
また、腸内環境を整えることで、花粉症の症状を和らげられることもわかっています。
体の免疫力を高めるために効果的といわれている食材や飲料を積極的に摂取し、肌荒れしにくい状態をキープしましょう。
まごわやさしい
まごわやさしいとは、日本の伝統的な食材の頭文字を合わせた言葉で、この食材をバランスよく摂取し腸内環境を整えることで、免疫力がアップする効果があるといわれています。
ま:豆
ご:ごま
わ:わかめ
や:野菜
さ:魚
し:しいたけ
い:いも
腸内環境と免疫力には深い関係があり、腸内フローラのバランスを整えることで免疫力が高まり、花粉症の症状が抑えられることがわかっています。
伝統的な食材を使った和食中心の食生活を意識し、腸内フローラのバランスを整えていくことで、花粉による肌荒れも徐々に落ち着いてくるでしょう。
まごわやさしいの中には、かけるだけや入れるだけなど、簡単に摂取できる食材もあります。
ぜひ意識して、日頃の食事で積極的に取り入れていきましょう。
季節の食材
季節の食材は、一般的には新鮮で栄養価も高く、その時期に起こりやすい不調をカバーする成分が豊富に含まれています。
たとえば、花粉の時期である春の旬の食材には、菜の花やたけのこなど、クセになる独特の苦味があります。
この春の野菜に含まれる苦味成分は、体の老廃物の排出や新陳代謝の促進に役立つと、古くからいわれているのです。
体も、春は冬に蓄えた老廃物を排出する時期でもありますが、皮膚や内臓の機能が追いつかない場合は、吹き出物や湿疹などの症状として肌に現れます。
追いつかない代謝機能を助けるためにも、苦味成分が含まれた春の野菜をとることは、理にかなっていると考えられているのです。
このように、他の季節も、その時期の体の状態に合った食材が存在します。
旬の食材を献立に取り入れ、体を整えることで、免疫力アップを目指しましょう。
ただし、どの食材も適量があり、食べすぎると逆効果になる場合があるので注意しましょう。
良質な油
人間が生きていくために必要な三大栄養素の「タンパク質」と「糖質」と「脂質」。
中でも脂質は、体を太らせてしまう敵のように捉えられがちですが、人間にとっては必要な栄養素です。
油は、肌に潤いを与え、油に溶けやすい脂溶性ビタミンの吸収を高めたりと、美容にも欠かせない存在です。
しかし、油すべてが体に必要というわけではなく、摂取したいのは「不飽和脂肪酸」に分類される、良質な油です。
- エゴマ油
- アマニ油
上記の油は不飽和脂肪酸に分類された中でもさらに「オメガ3」系の油で、必須脂肪酸のため、食事から摂取する必要があります。
オメガ3系の油は、アレルギー性結膜炎(花粉症)を改善させるメカニズムの解明に成功したとの論文も発表されているのです。(参照:https://faseb.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1096/fj.201801805R)
また、これらの油は高温に弱いため、加熱せずに生で食べることが推奨されています。
そのまま食べたり、サラダにかけて食べたりと、美肌のためにも積極的に摂取しましょう。
コーヒーや紅茶などのポリフェノールが含まれる飲み物
コーヒーや紅茶に含まれるポリフェノールには、抗酸化作用や抗炎症作用など、花粉症の症状を抑える作用があるといわれています。
また、コーヒーに含まれるカフェインには、過剰な免疫システムの働きを抑える作用があります。
花粉症は、体内の免疫システムが過剰に働くことによって発生しますが、カフェインはこの作用を抑える働きがあるのです。
ポリフェノールもカフェインも、体内に長くとどまることができないので、毎日こまめに摂取することが望ましいといえます。
しかし、カフェインには中毒性もあるので、取り過ぎることがないよう、1日3杯以下にとどめておきましょう。
花粉症による肌荒れを防ぐために避けたい食事
花粉症による肌荒れを防ぐためには、腸内環境を悪化させないことや、炎症を起こす食材を避けることが重要です。
具体的にどのような食材を避けるべきなのか、一つずつ詳しく紹介します。
グルテンが含まれる食材
グルテンは、小麦やライ麦、オーツ麦などに含まれています。
グルテンは、腸内細菌の悪玉菌のエサとなるので、腸漏れ(リーキーガット症候群)の状態が続き、腸の炎症を引き起こしてしまうのです。
腸とアレルギーには密接な関係があり、腸内の悪玉菌が増加すると、その悪玉菌が出す有害物質が増加します。
ここで増加した有害物質が、免疫細胞に異常を起こすことで、アレルギーを誘発しているのではないかと考えられています。
グルテンを含む食材である小麦などには栄養素もあるため、すべてが悪ではありませんが、花粉症の時期だけでも控えるメリットはあるでしょう。
カゼインが含まれる食材
カゼインが多く含まれる食材として、牛乳や乳製品をはじめ「カゼインナトリウム」という添加物が含まれる、ハムやソーセージなどの加工食品が挙げられます。
欧米人と比べ、日本人は乳製品をあまり摂ってこなかったため、3人に2人が乳糖不耐症(乳糖を消化吸収できない)であるといわれています。
乳糖不耐症の人は、同時にカゼイン不耐症であるとも考えられています。
乳糖不耐症またはカゼイン不耐症の人は、牛乳を飲んでも乳糖やカゼインを十分に分解できません。
そのため、分解できない成分が体の中に留まって消化に負担がかかり、体が炎症を起こしてしまいます。
体が炎症を起こすと、アレルギー症状などの体の不調として現れ、花粉症の悪化を招くという結果になるのです。
ただし、カゼインが含まれる食材にはカルシウムも多く含まれるため、抜くことで栄養不足を招く恐れがあります。
骨ごと食べられる小魚や、豆腐や納豆など、他の食材から十分にカルシウムを摂取するよう心がけましょう。
アルコール類
アルコールによって、体の毛細血管が拡張することで炎症が起き、花粉症の症状が悪化します。
具体的には、鼻やまぶたなどの粘膜が腫れることで、かゆみなどの花粉症の症状が悪化してしまうのです。
また、アルコールの代謝の過程で生成される「アセトアルデヒド」によって、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出を促す作用があります。
日頃からアルコールを摂取している人が禁酒することは難しいかもしれませんが、摂取するアルコールの度数を下げるなどし、少しでも花粉症の症状が悪化しないように工夫しましょう。
ジャンクフードやスナック菓子
ジャンクフードや、スナック菓子には、トランス脂肪酸が多く含まれています。
例えばマーガリンやショートニング、加工油脂など、食べるプラスチックともいわれており、食べる必要がありません。
これらの食材は、アレルギー疾患を誘発し、免疫力を下げる食べ物ともいわれています。
そのため、花粉症の症状を悪化させるだけでなく、ひどい場合は喘息などの症状にまで発展する恐れがあります。
ついつい食べてしまいがちな菓子パンにも多く含まれているため、小腹がすいた際はおにぎりに変更するなどして、できるだけ避けるようにしましょう。
栄養バランスの良い食事を意識しよう
日本人にとって昔から良いとされている「まごわやさしい」の栄養バランスを意識し摂取することで、花粉に負けない腸内環境、さらには肌状態がキープできるはずです。
上記で紹介した食材を取り入れ、花粉に負けない肌を手に入れて、辛い季節を乗り切りましょう。
この記事で紹介した、花粉症での肌荒れを防ぐ食べ物と悪化させる食べ物は、ほんの一例です。
症状を和らげる可能性のある食べ物だとしても、過剰に摂取することで逆効果になる場合もあるので、適量を心がけましょう。
食事指導のプロ、管理栄養士が直接あなたのお食事を確認し、その人に合った方法でお食事を見直すお手伝いをします。
ぜひ気になる方はチェックしてみてくださいね。
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【プロフィール】
美容ライター
- 美容メディアや誌面にて記事やコラムを執筆
- フリーランスヘアメイク
【経歴】
- 美容師
- 美容学校講師
- 外資系オーガニックコスメ会社
- 美容ライター/ヘアメイク