暑い夏も糖質ゼロに惑わされない! | 管理栄養士マチコ先生のスマートコラム
猛暑日が続き、時には酷暑日にもなる今年の夏。
今までにない連日の暑さに体がついていきませんよね。
ニュースで見ましたがある保険会社では
「熱中症保険」の契約数が日々増えているとか。
『糖質オフ』体によさそうに聞こえるけど…
暑いとつい手に取りたくなるのが、冷たいアイスやジュース。毎日これらを摂取するのはさすがに体重に響きそうだからと、“糖質ゼロ”や“糖質オフ”の表記があるものを選んでいませんか?
コンビニなどでは年々、糖質ゼロをうたっている商品が増えています。これらに使われているのがアスパルテームやアセスルファムK、スクラロースといった人工甘味料。これらは砂糖の200倍から600倍ほどの甘さを持ち、血糖値が上がりにくくエネルギーは1g当たり0から4キロカロリーほど。
多くの菓子類や清涼飲料水、ダイエット食品などに利用されています。
人工甘味料って本当に安全な食品?
人工甘味料は体重が増えないから大丈夫と安心して摂取しない方がいいでしょう。
人工甘味料によって確かに甘みは感じますが、「甘い物が食べたい、少し甘い飲料が飲みたい」と思って摂取しても血糖値は上がりません。すると本当の甘さに対する満足感が得られず、より甘い物を欲するようになるのです。
これが甘味依存症、甘味中毒と言われるもの。
人工甘味料は健康リスクが高い
海外の研究では人工甘味料の摂取と体重減少に関連性はないという報告があります。
それどころか体重増加、糖尿病、心疾患など生活習慣病との関連性があるという報告があるくらいです。人工甘味料は腸内環境が乱れやすくなり、それも体重増加の原因になります。
またブドウ糖と果糖を主成分とした果糖ブドウ糖液糖やブドウ糖果糖液糖といった異性化糖(異性化液糖)があります。これはでんぷんを分解して得られたブドウ糖を果糖に変換する酵素によって生成され、ブドウ糖と果糖の混合した液状甘味料。
果糖が50%未満の場合はブドウ糖果糖液糖、果糖が50%以上90%未満の場合は果糖ブドウ糖液糖に分類されます。果糖は単糖類の中でも甘みが強いのが特徴。さらに果糖は低温になるほど甘みは強くなるため、異性化液糖は清涼飲料水や菓子類、加工食品など広く使用されています。
異性化糖は血糖値を急激に上げて、ブドウ糖を中性脂肪に変えて蓄えるため肥満の原因に。また肝臓に脂肪を溜めて、脂肪肝のリスクを高めるのでとり過ぎには注意が必要です。
甘味料も含め食品は知らないで食べるか、知って食べるかでは摂取量は大きく変わります。いずれにしても食品を購入する際、原材料のチェックをして選ぶことが大事と言えるでしょう。
スマートチェーンおすすめサービス
【 プロフィール】
- お食事のカウンセリングサロン「colan」代表
- 管理栄養士・料理家・コラムニスト
【 経歴 】
- 北海道北見市出身
- 天使女子短期大学(現 天使大学) 食物栄養学科 卒業
- 食事指導の企業で食事相談業務を行う
- 雑誌の編集者として取材、文筆業を行う
- 大手料理教室の料理講師として和洋中全般、美容に関する料理を教える
- 高齢者施設では栄養科長/管理栄養士として多くの実績を積む
- 現在はフリーランスの管理栄養士として活動中
- 2020年よりオンライン食事カウセリングを開始
- 2021年よりスマートチェーンでのオンライン食事指導を開始