【管理栄養士考案】お正月太り対策〈切り干し大根のヨーグルトサラダ〉
新年あけましておめでとうございます。
年末年始は家族や親戚と集まって食卓を囲んだり、旧友と忘年会・新年会が続いたり…
たった数日のお休みだったのに、お休み明け体重計に乗ると数字の変化に「ドキッ」とされている方も多いのではないでしょうか。
今回は、お正月太りの原因とその対策を叶えるレシピのご紹介です。
正月太りの正体
年末年始たった数日や1週間程度なのに、明らかに体重が増えている…
その原因は、
- 摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがとれていない
- 腸の内容物
- 筋肉や肝臓に貯められたグリコーゲンの増加
- 浮腫み
などが考えられます。
「体重増加」=「体脂肪の増加」では必ずしもないということをまずご説明していきましょう。
体脂肪1kg増えるために必要なカロリー
体脂肪が1kg増えるには"約7,200kcal"の摂取が必要です。
脂肪1g当たりのエネルギー量は9kcal。
純粋に脂肪1kgだと9,000kcalとなりますが、体脂肪には脂肪以外にも水分などが含まれるため、そのおよそ8割で約7,200kcalが必要という計算です。
年末年始、よくあるパターンで例えば12月30日から1月3日までの5日間で3kg増えたとしましょう。
純粋に体脂肪で3kg体重を増やすには
3㎏×7,200kcal=21,600kcal
5日間で割っても1日当たり4,320kcalを普段より多く摂取するということになります。
これほどのカロリーを1日に摂っているとは通常考えにくいですね。
体脂肪だけでこれだけの体重を増やすことはまず無いということです。
とはいえ、年末年始はお仕事もジムがお休みだったりして活動量は減るのに食べる量は増えていると、普段より明らかに摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがとれていないことは間違いありません。
お正月明けは精力的に運動を再開してみましょう!
正月太りの正体「腸の内容物」
口から食べたものが最終的に便となり排出されるまで、通常12~48時間程度。
食べる量や内容によっては消化にも時間がかかりますので、72時間程度かかっても問題ない時間です。
食べた物がすぐに体脂肪に変わったわけではなく、食べた物のカスがまだ身体の中にあるということです。
正月太りの正体「筋肉や肝臓に貯められたグリコーゲンの増加」
お食事から摂った糖質はすぐに使い切らなかった場合、筋肉や肝臓にグリコーゲンという形で筋肉や身体を動かすためのエネルギー源にするため貯蔵されます。
その際、グリコーゲン1分子に対し3~4倍の量の水分を引き付けて貯蔵されるため、体重が一時的に相当量増えるのです。
当然、これはまだ体脂肪が増えたことにはなりません。
ちなみに、筋肉の量が多いほど貯めて置けるグリコーゲンの量も増えます。
筋肉や肝臓に貯めきれなかった糖は脂肪に変換して貯蔵されてしまいます。
普段からしっかり運動して筋肉の量を増やしておくことは【太りにくい身体】づくりのためにも役立ちますよ!
体脂肪を燃焼するためには、まずこの貯蓄されているグリコーゲンを優先的に使い切ってから体脂肪が燃え始めます。
お正月明けは「体脂肪燃焼のスイッチを入れるために、まずはいつもより貯め込んだグリコーゲンを消費するぞ!」と意気込んでエクササイズをスタートしましょう♪
正月太りの正体「浮腫み」
おせちは一見和食でヘルシーにも見えますが、実は塩分や糖分が高く浮腫みを起こしやすい特徴があります。
それは、元々は年末年始は食べ物の調達が難しかったり、神事的な理由もあり、三が日はお料理をしなくても済むように年末に調理を終え、日持ちがするように保存食としての特性を持つためです。
塩分を多く摂取すると、体液の塩分濃度の均衡を保つため水分を引き付け、浮腫みの原因となります。
余剰な塩分を排出する働きのある栄養素にカリウムがあります。
お正月太りの正体を知ると、その対策が見えてきました。
- ・筋肉や肝臓に貯められているグリコーゲンを消費するために身体を動かすこと
- ・溜まっている便の排出を促す食物繊維
- ・浮腫み解消のために余剰な塩分や水分の排出を促すカリウムの摂取
今回はそんな目的にピッタリのレシピのご紹介です!
大根の栄養をギュッと凝縮!無駄にしない<切り干し大根のヨーグルトサラダ>
材料【三人前】
- 切り干し大根 30g
- 低脂肪プレーンヨーグルト 80g
- ノンオイルツナ缶 1缶(70g)
- 粒マスタード 小さじ3
- 水菜 1/2束
- 人参1/4本
- 黄パプリカ 1/4個
- こしょう 少々
作り方
- 切り干し大根は汚れを落とすようにサッと揉み洗いする。
- ボールに切り干し大根を入れ、ヨーグルト、ツナ缶を混ぜ合わせて、ラップをして2時間ほど置く(前日仕込みで一晩置いてもOK)
- 水菜は4㎝ほどの長さに、パプリカ、人参も細切りにする。人参は電子レンジで700W40秒ほど加熱する。
- 切り干し大根が水分を吸って戻ったら、マスタードを混ぜ合わせる。
- 切り干し大根をほぐすように、他の野菜も混ぜ合わせる。
- こしょうをふり味を整える。
栄養価(1人前)
- カロリー 55kcal
- 炭水化物 8.0g
- タンパク質 4.9g
- 脂質 1.0g
- 食物繊維 2.1g
- 食塩 0.3g
- カリウム 423mg
- カルシウム 87mg
- 葉酸 39㎍
ワンポイントMEMO
合わせるお野菜は冷蔵庫にあるものでお好みでOK!
切り干し大根には、大根の栄養がギューっと詰まっています。
切り干し大根に含まれるグラム当たりのカリウムの量は生の大根に比べて約15倍!食物繊維も約16倍の含有量です!
また、骨の健康に重要なカルシウム、新陳代謝を高める働きのある葉酸などの栄養も豊富です。
カリウムは水に溶けやすい性質があります。栄養が染み出た戻し汁を捨ててしまうと、勿体ない!
戻し汁を無駄にしないように、ヨーグルトとノンオイルのツナ缶の汁気で戻していただきましょう。
※腎臓疾患等、カリウムの摂取に制限のある方はお医者様にご相談ください。
まとめ
今回ご紹介した、お正月太りの解消レシピ〈切り干し大根のヨーグルトサラダ〉
新年のスタートに是非お役立てください!
皆様にとって幸多き一年となりますように。
スマートチェーン所属管理栄養士の加藤です。
特定保健指導、リハビリ特化型デイサービススマートライフrehaの栄養管理を担当をしています。
"食"はとても身近なもので、たくさんの情報を簡単に手に入れられます。
ですが、それらの情報から『自分にとって合っており、正しいものなのか?』を自分一人で判断することは意外と難しいことです。
私たちと一緒に、身体が喜ぶ食事方法を探って学んでみませんか?✨