健康運動指導士はどんな資格?資格内容・受験内容・仕事内容などまとめました【2023年最新版】
こちらの記事は運動が好きで将来トレーナーや、人の健康に携わる仕事に就きたい!と思う方にぜひ読んでいただきたい内容となっています。
実際に「トレーナーを目指そう!」と考えた時に資格などを調べたことはありませんか?
看護師を目指したい!と思う方は看護師国家資格があります。
他にも美容師になりたい!と考える方は、美容師国家資格が必要です。
どちらも勉強は難しいですが、将来の為に目指すものとなりますよね。現在、トレーナーという職業に国家資格はありません。
そんな中で、今後重要視される資格『健康運動指導士』という資格に関してをまとめてみました。
将来を考えるきっかけ、ひとつの目標として、健康運動指導士という資格を知って頂けたら嬉しいです。
健康運動指導士とは
1988年(昭和63年)に厚生大臣の認定事業としてスタートし、30年以上にわたって資格の認定が行われています。
現在も1万8千人を超える有資格者が様々な職場で活躍しており、安全かつ効果的な運動を行うためのプログラム作成や、それらを実施できる人材に与えられる資格です。
要約すると、運動指導担う専門家としての認定資格と言えます。
今後さらに求められる資格
健康運動指導士は生涯を通じた国民の健康づくりに寄与する目的で創設され、生活習慣病を予防し健康水準の保持・増進する観点から、大きく貢献されています。
平成18年からは厚生労働省所管の公益財団法人・体力づくり事業財団独自の事業として実施されています。
健康を取り巻く時代の変化や医療技術・運動技術の進歩を踏まえ、 健康運動指導士の養成カリキュラムや資格取得方法は不断に見直されています。
近年、高齢化の進行に伴い生活習慣病の増加や医療費の膨張が問題視され、国民の健康寿命を延ばすことは国民全体の福祉を増進させるだけでなく、医療保険財政の健全化にもつながるとされています。
生活習慣病対策では、一次予防に留まらず二次予防を含めた健康づくりのための運動を指導する専門家の必要性が増しています。
2008年(平成20年)度から実施の特定健診や特定保健指導(メタボ検診)において、運動・身体活動支援を担う者として期待されているのが健康運動指導士です。
このようなさまざまな背景から、安全かつ効果的な運動指導を担える人材に対する必要性、つまりは健康運動指導士の重要性は高まっています。
資格取得の方法
健康運動指導士の資格取得には、認定試験に合格し登録手続きが必要となります。
ですが、認定試験を受けるためには受験条件を満たす必要があります。
〇健康運動指導士養成講習会を修了する
〇健康運動指導士養成校の養成講座を修了する
いずれかを修了すれば、認定試験を受験できます。
健康運動指導士講習会を受講する
健康運動指導士講習会は申し込めば誰でも参加できるものでなく、書類審査によって受講の可否が決定します。まずそこで健康運動指導士講習会への参加を認められなければなりません。
受講申込期間は1年に2回、各1ヶ月程度の期間が設けられています。
〇申し込み
申し込みは郵送(特定記録)にて行い、郵送する書類は受講申込書と証明書類が必要です。
※提出書類は、受講資格(学歴・保有資格)によって異なります。
書類審査を無事に通過すると受講決定通知が届きます。その後受講料を払い込むと講習に参加する資格を得られます。
〇講習会コース
講習会は受講資格によって4つのコースがあり、コースごとに受講期間・受講費には差があります。
104単位コース
大学卒業者かつ看護師や栄養士などの関連資格を取得している人向け
70単位コース
医師・保健師・管理栄養士の資格保有者向け
51単位コース
4年生体育系大学卒業者向け
40単位コース
健康運動指導者等の特定資格の保有者向け
講習会は定められた会場で受講します。(科目の一部のみeラーニングに対応)
開催地:東京・大阪の他(科目によっては福岡・宮城で受講も可)
所定の単位を修得すると、修了証明が発行されます。
健康運動指導士養成校の養成講座
養成校経由で認定試験を受講する場合、健康・体力づくり事業財団が指定する所定の健康運動指導士養成校に通う必要があります。養成校に指定されているのは、全国の体育系学部をもつ大学82校です。
※2022年(令和3年)4月現在
所在地 | 認定年度 | 学校名 | 学科名 |
北海道 | 平成19年度 | 北翔大学 | 生涯スポーツ学部(スポーツ教育学科/健康福祉学科) |
平成26年度 | 札幌国際大学 | スポーツ人間学部(スポーツビジネス学科/スポーツ指導学科) | |
宮城県 | 平成19年度 | 仙台大学 | 体育学部(体育学科・健康福祉学科/スポーツ栄養学科) |
茨城県 | 平成19年度 | 流通経済大学 | スポーツ健康科学部(スポーツ健康科学科/スポーツコミュニケーション学科) |
平成19年度 | 筑波大学 | 体育専門学群 | |
栃木県 | 平成20年度 | 白鴎大学 | 教育学部 発達科学科 |
群馬県 | 令和2年度 | 育英大学 | 教育学部 教育学科 |
埼玉県 | 平成19年度 | 国立障害者リハビリテーションセンター学院 | リハビリテーション体育学科 |
平成19年度 | 早稲田大学 | スポーツ学部 スポーツ科学科 | |
平成20年度 | 大東文化大学 | スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科 | |
平成21年度 | 立教大学 | コミュニティ福祉学部 スポーツウエルネス学科 | |
平成25年度 | 東京国際大学 | 人間社会学部(人間スポーツ学科/スポーツ科学科) | |
平成28年度 | 十文字学園女子大学 | 人間生活学部 健康栄養学科 | |
平成30年度 | 平成国際大学 | スポーツ健康学部 スポーツ健康学科 | |
千葉県 | 平成19年度 | 国際武道大学 | 体育学部(武道学科/体育学科) |
平成19年度 | 順天堂大学 | スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 | |
平成22年度 | 了徳寺大学 | 健康科学部 整復医療・トレーナー学科 | |
東京都 | 平成19年度 | 東洋大学 | ライフデザイン学部 健康スポーツ学科 |
平成19年度 | 日本女子体育大学 | 体育学部 スポーツ健康学科 健康スポーツ学専攻 | |
平成19年度 | 国士舘大学 | 体育学部(体育学科/武道学科) | |
平成20年度 | 東京女子体育大学 | 体育学部 体育学科 | |
平成21年度 | 帝京大学 | 医療技術学部 スポーツ医療学科 | |
平成21年度 | 日本体育大学 | 体育学部 健康学科 | |
平成22年度 | 法政大学 | スポーツ健康学部 スポーツ健康学科 | |
平成22年度 | 昭和女子大学 | 食健康科学部 健康デザイン学科 | |
神奈川県 | 平成19年度 | 東海大学 | 体育学部(生涯スポーツ学科/体育学科/競技スポーツ学科/武道学科/スポーツ・レジャーマネジメント学科) |
平成22年度 | 國學院大學 | 人間開発学部 健康スポーツ学科 | |
平成31年度 | 桐蔭横浜大学 | スポーツ健康政策学部(スポーツ教育学科/スポーツテクノロジー学科/スポーツ健康政策学科) | |
新潟県 | 平成20年度 | 新潟医療福祉大学 | 健康科学部 健康スポーツ学科 |
石川県 | 平成22年度 | 金沢星稜大学 | 人間科学部 スポーツ学科 |
平成24年度 | 金沢学院大学 | 人間健康学部 スポーツ健康学科 | |
山梨県 | 平成30年度 | 山梨学院大学 | スポーツ科学部 スポーツ科学科 |
長野県 | 平成20年度 | 松本大学 | 人間健康学部 スポーツ健康学科 |
静岡県 | 平成21年度 | 常葉大学 | 健康プロデュース学部 心身マネジメント学科 |
愛知県 | 平成19年度 | 至学館大学 | 健康科学部(健康スポーツ科学科/栄養科学科) |
平成19年度 | 東海学園大学 | スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 | |
平成19年度 | 愛知学院大学 | 心身科学部 健康科学科 | |
平成20年度 | 中京大学 | スポーツ科学部(スポーツ健康科学科/トレーナー学科) | |
平成23年度 | 愛知淑徳大学 | 健康医療科学部 スポーツ・健康医科学科 | |
平成25年度 | 名古屋学院大学 | スポーツ健康学部 スポーツ健康学科 | |
平成26年度 | 愛知みずほ大学 | 人間科学部 心身健康科学科 | |
平成30年度 | 日本福祉大学 | スポーツ科学部 スポーツ科学科 | |
滋賀県 | 平成19年度 | びわこ成蹊スポーツ大学 | スポーツ学部 スポーツ学科 |
平成23年度 | 立命館大学 | スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 | |
京都府 | 平成21年度 | 同志社大学 | スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 |
平成29年度 | 京都先端科学大学 | 健康医療学部 健康スポーツ学科 | |
平成30年度 | 京都光華女子大学 | 健康科学部 健康栄養学科 健康スポーツ栄養専攻 | |
大阪府 | 平成19年度 | 大阪体育大学 | 体育学部 健康・スポーツマネジメント学科 |
平成20年度 | 大阪大谷大学 | 人間社会学部 スポーツ健康学科 | |
平成20年度 | 大阪経済大学 | 人間科学部 人間科学科 | |
平成20年度 | 大阪国際大学 | 人間科学部 スポーツ行動学科 | |
平成21年度 | 大阪産業大学 | スポーツ健康学部 スポーツ健康学科 | |
平成21年度 | 大阪電気通信大学 | 医療福祉工学部 健康スポーツ科学科 医療健康科学部 健康スポーツ科学科 | |
平成23年度 | 太成学院大学 | 人間学部 健康スポーツ学科 | |
平成23年度 | 関西大学 | 人間健康学部 人間健康学科 | |
平成30年度 | 桃山学院教育大学 | 人間教育学部 人間教育学科 健康・スポーツ教育課程 | |
兵庫県 | 平成20年度 | 武庫川女子大学 | 健康・スポーツ科学部 健康・スポーツ科学科 |
平成21年度 | 園田学園女子大学 | 人間健康学部 総合健康学科 | |
平成24年度 | 兵庫大学 | 健康科学部 健康システム学科 | |
奈良県 | 平成19年度 | 天理大学 | 体育学部 体育学科 |
平成20年度 | 奈良女子大学 | 生活環境学部 心身健康学科 | |
岡山県 | 平成19年度 | 川崎医療福祉大学 | 医療技術学部 健康体育学科 |
平成19年度 | 倉敷芸術科学大学 | 生命科学部 健康科学科 | |
平成20年度 | 環太平洋大学 | 体育学部(体育学科/健康科学科) | |
平成21年度 | 吉備国際大学 | 社会科学部 スポーツ健康福祉学科 | |
広島県 | 平成31年度 | 広島文化学園大学 | 人間健康学部 スポーツ健康福祉学科 |
令和3年度 | 広島国際大学 | 健康スポーツ学部 健康スポーツ学科 | |
山口県 | 平成19年度 | 徳山大学 | 経済学部(現代経済学科/ビジネス戦略学科) 福祉情報学部 人間コミュニケーション学科 |
平成20年度 | 東亜大学 | 人間科学部 スポーツ健康学科 | |
徳島県 | 平成22年度 | 徳島大学 | 総合科学部 社会総合科学科 心身健康コース |
愛媛県 | 平成27年度 | 聖カタリナ大学 | 人間健康福祉学部 健康スポーツ学科 |
福岡県 | 平成19年度 | 福岡大学 | スポーツ科学部 健康運動科学科 |
平成21年度 | 九州共立大学 | スポーツ学部 スポーツ学科 | |
平成30年度 | 久留米大学 | 人間健康学部 スポーツ医療科学科 | |
平成31年度 | 九州産業大学 | 人間科学部 スポーツ健康科学科 | |
佐賀県 | 平成20年度 | 佐賀大学 | 教育学部【学校教育課程】 |
平成27年度 | 西九州大学 | 健康福祉学部 スポーツ健康福祉学科 | |
熊本県 | 平成22年度 | 熊本学園大学 | 社会福祉学部第一部 ライフ・ウェルネス学科 |
平成23年度 | 九州看護福祉大学 | 看護福祉学部 鍼灸スポーツ学科 | |
宮崎県 | 平成21年度 | 九州保健福祉大学 | 社会福祉学部 スポーツ健康福祉学科 |
鹿児島県 | 平成19年度 | 鹿屋体育大学 | 体育学部(スポーツ総合課程/武道課程) |
沖縄県 | 平成19年度 | 名桜大学 | 人間健康学部 スポーツ健康学科 |
健康運動指導士の活躍
令和3年12月1日現在、健康運動指導士として登録されている方は全国で18,283人【女性:11,648人 男性:6,635人】
近年、病院や老人福祉施設、介護保険施設や介護予防事業などで活動している方が増加しています。
今後より重要視される資格
先ほど資格取得の方法をご紹介しました。
単に認定試験をクリアすればいいというわけではなく、試験を受けるまでにも審査があります。(※運動指導士養成講習会の場合のみ)これだけでもかなり、狭き門なのがわかります。
なのに数年前までは、スポーツジムなどのトレーナー資格として認識されていることが多かった健康運動指導士の資格。
それが近年、この健康運動指導士の資格は多方面で求められ、重要視されています。
指定運動療法施設での重要性
健康増進施設・指定運動療法施設とは、健康増進のため運動療法を行うのに適していると厚生労働省が認定した施設のことです。
指定運動療法施設は医師の処方した運動療法処方箋に基づく運動療法を実施した場合、運動療法にかかった料金は医療費控除の対象となります。
この指定運動療法施設の認定基準は以下の通りです。
①厚生労働大臣認定健康増進施設であること
②提携医療機関の担当医が健康スポーツ医(日本医師会資格)であること
③健康運動指導士及び健康運動実施指導者が配置されていること
④1回毎の施設利用料金が10,000円以内に設定されていること
3つ目の項目に、健康運動指導士の資格の記載があります。
数少ない健康運動指導士がいないと、この指定運動療法施設の基準を満たせないのです。
この指定運動療法施設ができることのメリットをお話していきます。
指定運動療法施設のメリット
百年時代とも呼ばれ長寿化が進む一方で、増加する生活習慣病。その生活習慣病を予防するためには適度な運動が効果的です。
そのため、スポーツジムやフィットイネスジムに通うことがススメられますが、スポーツジムを利用するとなるとジムの利用料金が発生し「運動した方がいいのはわかっているけど、踏み出せない!」という方もいます。
そんな方にスポーツジムを利用しながら医療費控除を受けられる場所、それが指定運動療法施設です。
厚生労働省によると令和4年10月3日現在、指定運動療法施設は223しかないのです。
施設の規模にもよりますが、仮に1つの施設定員が200名だとして利用できる方の人数を計算してみましょう。
200(定員数)×223(施設数)=44,600人(利用できる人数)
このようになりますよね。
日本人の人口は、1億2227万2千人(※総務省統計局HP令和4年6月確定値参照)
その中で約3人に1人のリスクと言われる生活習慣病を考えると、圧倒的に数が足りないことが分かります。
以上のような背景から、今後健康運動指導士が求められ重要視されるのです。
全国の健康増進施設・指定運動療法施設の一覧はこちらをご参照ください。
健康運動指導士を取得したら
健康運動指導士の資格を取得したら、指定運動療法施設の求人を探すことをお勧めします。
前記の通り、まだ施設数が少ないため、求人数はまだ少ないかもしれませんが、これから増えていると考えられます。
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