空腹感を知ることがダイエットの近道!?/ 管理栄養士マチコ先生のヘルシーコラム
空腹感があるからこその生命
夏本番となりました。毎日慣れない暑さにグッタリしている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ夏は肌の露出が増える季節。今季ファッションも肩見せ、お腹見せ、アメリカンスリーブといった肩と二の腕見せなどがトレンド。
暑さしのぎにはなるファッションですが、やはり気になるのが体についている脂肪ですよね。
ダイエット指導をしていると時々、空腹感を訴えてくる方がいます。
私は基本的に食べるダイエットを指導していますが、もともとたくさん食べていた人、ダイエット中に外食などをして食事量を調整している人は空腹を感じることがあるようです。
人はなぜ空腹感が訪れるのでしょう。
そして空腹になるとなぜ不快に感じるのでしょう。
これを知るとダイエットの理解も深まると思います。
生きるための燃料切れのお知らせ
空腹で不快な感覚になるのは、生命の危機だからです。
「エネルギーの材料になる栄養素を使い切ったので、放っておいたら命が危険だよ」という体からのお知らせなのです。
一番最初に使われるエネルギー源が糖質のブドウ糖です。食後は糖質を摂取するため血糖値(血液中のブドウ糖濃度)は上昇し、食後約2時間を過ぎると血糖値は低下していきます。
それでも体内のブドウ糖の利用は続くので、肝臓に蓄えられていたブドウ糖をたくさん結合したグリコーゲンを分解して、血糖として利用します。
また糖質以外の材料からブドウ糖を作ったりもします。これを糖新生といいます。
さらに私たちが脂肪組織に蓄えている中性脂肪を分解して、一部は糖新生の材料になり、もう一部の脂肪酸はエネルギー源になります。
そのため空腹時には血液中の脂肪酸の濃度が上がります。
もちろん胃は空っぽになるので胃壁は収縮。
これらが脳にある「摂食中枢」を刺激して空腹感が生まれるのです。私は空腹になると「脂肪が燃えている〜」と喜びます。(笑)
ただ空腹感は生命の危機のお知らせでもありますから、ただたんに放っておかないことも大事。また間食などを減らすために空腹感を遅らせることも大事なのです。
空腹感を遅らせて間食防止!
空腹には食事内容が関係します。
パンやごはん、お菓子などに多い糖質は胃にとどまっている時間が最も短い栄養素。
いわゆる空腹になりやすく、間食の原因になります。間食にまたお菓子などを食べると糖質過多の負のスパイルに陥ります。
脂質は一番胃にいる時間が長く、次にたんぱく質です。脂質やたんぱく質を上手に摂取すると間食を減らすことができるということ。
ただし揚げ物など脂質のとり過ぎは肥満の原因になってしまいます。良質な油を味方につけるといいでしょう。
魚の油に多いドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、えごま油、アマニ油など。
また最近、注目されている中鎖脂肪酸の「MCTオイル」もいいでしょう。こちらは脂質の中でも水になじみやすい性質があるため血糖値を急上昇させることなく素早くエネルギー補給をしてくれます。
糖質を減らしている方には特におすすめ。ちなみに私も毎朝使っています。
たんぱく質も少ないと空腹になりやすいで、3食しっかりと補給しましょう。
また野菜や海藻、きのこ類などに多い食物繊維を摂取すると食事の腹持ちが良くなります。
食事摂取のシステムを理解すると、人間の体がいかに精密にできているかが分かりますよね。
だからこそ一台しかない自分の体を大切にしなくてはなりません。
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【 プロフィール】
- お食事のカウンセリングサロン「colan」代表
- 管理栄養士・料理家・コラムニスト
【 経歴 】
- 北海道北見市出身
- 天使女子短期大学(現 天使大学) 食物栄養学科 卒業
- 食事指導の企業で食事相談業務を行う
- 雑誌の編集者として取材、文筆業を行う
- 大手料理教室の料理講師として和洋中全般、美容に関する料理を教える
- 高齢者施設では栄養科長/管理栄養士として多くの実績を積む
- 現在はフリーランスの管理栄養士として活動中
- 2020年よりオンライン食事カウセリングを開始
- 2021年よりスマートチェーンでのオンライン食事指導を開始