暑くて食欲がでない…夏を乗り切る簡単レシピ|豆乳冷や汁|スマートスタジオ管理栄養士
夏バテとは
連日の暑さにやられ、「なんとなく身体がだるい」「食欲が出ない」「イライラする」などの症状に悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
これらはいわゆる夏バテの症状です。
夏バテの原因
夏バテの原因は主に、気温の高い室外とエアコンが効いた室内の温度差により体温調整がうまくいかなくなり、自律神経の働きが低下して体調を崩してしまうということです。
他にも、汗をかくことで体内の水分やミネラルが失われ脱水を起こしたり、体内の電解質バランスが崩れることで生じることもあります。
夏バテと食欲の関係
この時期は食欲が低下してしまい、一日に1食や2食になってしまう方も少なくないと思います。
夏場の食欲の低下は、夏バテで自律神経の乱れが生じることにより、胃腸の働きが弱くなってしまうことで引き起こされます。
また、そんな時に頼りがちな食品といえば、アイスなどの冷たいものやソーメンやざるラーメンなどのつるっと食べられる麺類ですよね。
実はアイスクリームなどの冷たい食べ物は内臓を冷やし、消化機能をさらに弱めてしまうことがあります。
水分摂取をするときにも冷蔵庫でキンキンに冷えたお水を飲みたいところですが、なるべくなら常温で飲んであげるほうが体には優しいです。
ソーメンやざるラーメンなどの麺類で気を付けたいのは、栄養バランスの乱れです。
麺類は単品で済ませてしまうことが多いため、タンパク質やビタミンなどの栄養素が不足します。
その結果だるさや疲労感につながるのです。
暑いときこそしっかり食べて、夏バテ予防をしましょう!
今回ご紹介するレシピは、火を一切使わずにできるとっても簡単なメニューです!
ツナ缶の豆乳冷や汁
栄養価(1人前)
- カロリー 162kcal
- たんぱく質 16.7g
- 脂質 7.4g
- 炭水化物 6.3g
- 食塩相当量 2.0g
材料(3人前)
- ツナ缶 2缶
- 木綿豆腐 200g
- キュウリ 大1/2
- 紫蘇 5枚
- 茗荷 1個
★
- 豆乳 200ml
- 白だし 小さじ2
- 味噌 大さじ1
- すりごま 大さじ2
- 生姜チューブ 2㎝
作り方
- 豆腐はキッチンペーパーでしっかりつつみ重しを乗せて水切りしておく
- 胡瓜と茗荷は輪切り、紫蘇は千切りにする
- ★を深めのお皿にいれ、味噌が溶けきるようによく混ぜる
- 3に、手でちぎった1とツナ缶(缶詰の汁も)を入れて、2をキレイに盛り付けて完成
冷や汁とは
最近はテレビでも取り上げられることの多い冷や汁。
無印良品では、キュウリや豆腐を加えるだけで完成するレトルト食品も販売されており話題になっていました。
「冷や汁」とは、即席のかけ汁で宮崎県の平野部を中心とする郷土料理です。
かつて農民が夏の重労働をおこなう際、時間や食欲のない時でも充分な栄養補給や体力回復のために、簡単に食べられる生活の知恵として伝承されてきました。
タイかアジなどの魚を素焼きにして、身をほぐし、骨をとって使っていたのですが、こうして食べるのは贅沢版。
普段は煮干しを炒ったものを材料にしていたようです。
また、宮崎県では麦飯にかけて食べることが主流でしたが、埼玉県の郷土料理には冷や汁うどんというものもあります。
今回ご紹介したレシピも、ご飯とうどんどちらにかけてもお勧めです。
もちろん、何もかけずに汁物として食べるのも良いです。
色々な食べ方を試してみて下さいね。
ここからは、レシピでメインの食材となっているツナ缶と豆乳についてのお話です。
ツナ缶
火を使わないメニューで大活躍のお魚の缶詰。
今回はツナ缶を使ってみましたが、いわしや鯖の缶詰でも美味しそうです。
ただし、栄養価は変わりますので注意しましょう!
ノンオイルのツナ缶はヘルシーなので、いわしや鯖にするとカロリーアップになります。
ちなみに同じツナ缶でも、油漬けとノンオイルを比較すると、油漬けの方が約4倍カロリーが高いです。
カロリーが上がってしまう原因は、青魚に多く含まれるDHAやEPAなどの脂肪酸にあります。
これらには主に以下のようなことが期待されています。
- 血中の中性脂肪を減らし、動脈硬化などを予防する効果や血栓ができるのを防ぐ効果
- 脳や神経の機能を向上させる効果
カロリーが上がるからといって、必ずしも健康に良くないことが起こるというわけではないのですね。
一日の献立のバランスをみながら使い分けることができると良いですね。
豆乳
みなさんは豆乳にどのようなイメージを持っていますか?
牛乳よりはマシ?となんとなく豆乳を選んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
普通牛乳 | 低脂肪牛乳 | 調整豆乳 | 無調整豆乳 | |
エネルギー | 137kcal | 107kcal | 106kcal | 105kcal |
たんぱく質 | 6.8g | 7.4g | 7.1g | 8.3g |
脂質 | 7.8g | 3.8g | 6.6g | 6.5g |
炭水化物 | 9.9g | 10.8g | 4.7g | 3.5g |
カルシウム | 227mg | 254mg | 111mg | 34mg |
こちらの表は一般的な牛乳と豆乳の成分をまとめたものです。
栄養素の中で最もカロリーになりやすく余りやすいのが脂質ですが、普通牛乳と豆乳を比較した時ほとんど変わりませんね。
脂質を気にするのであれば、低脂肪牛乳が一番優秀ということになります。
牛乳と豆乳の一番大きな違い、それは「脂肪酸の種類」です。
先程青魚に多く含まれる脂肪酸がDHAやEPAというお話をしましたね。
今回の場合、牛乳などの乳製品に多く含まれるのが飽和脂肪酸、豆乳に含まれるのがリノール酸やリノレン酸と呼ばれる脂肪酸です。
飽和脂肪酸の特徴
- 主にエネルギーとして使われる
- 摂取量が多いと中性脂肪の原料になる
- 悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化のリスクを高める
リノール酸の特徴
- 体内で作ることができない
- 血中悪玉コレステロールを減らす
- 大量に摂取すると善玉コレステロールも減らしてしまう
リノレン酸の特徴
- 体内で作ることができない
- 心臓血管系疾患の予防や改善効果が期待できる
- 一部はEPAやDHAに変換される
これらの特徴を見ると、飽和脂肪酸は摂り過ぎると身体に悪影響が及ぼされることがわかります。
また、飽和脂肪酸は肉の脂身などにも多く含まれるため、肉類を多く召し上がられる方は全体の栄養バランスに注意しなくてはいけません。
一方で、牛乳には豆乳よりも多くのカルシウムが含まれるという特徴もありますね。
まとめ
・夏バテのときこそしっかり食べる
・一食ではなく一日のお食事のバランスをみる
・カロリーばかりを気にすることが健康食とは限らない
・目的に合った食材を選ぶ
一日のバランスといってもよくわからない…
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