【学会参加レポート】日本臨床運動療法学会学術集会に参加して参りました!
皆様にお知らせです!!
この度、2024年9月14日~15日に京都で開催された『日本臨床運動療法学会学術集会』に株式会社SHAREが演題発表して参りました。
今回は実際に学会発表した筆者が当日の様子や、実際にどのような内容で発表してきたのか?などをお届け致します。
是非、最後までご覧ください。
▼この記事を読んで分かること
- 日本臨床運動療法学会学術集会とはどのような学会なのか?
- なぜ、学会参加したのか?
- 株式会社SHAREの特徴はどのようなものなのか?
- 学会発表演題はどのような内容だったのか?
- 学会参加当日の様子をお届けします
日本臨床運動療法学会学術集会とはどのような学会なのか?
まずは、今回参加した「日本臨床運動療法学会学術集会」という学会がどのようなものなのか?をお伝えしていきます。
そもそも、様は学会と言われてどのようなものかイメージが湧くでしょうか?
学会とは…
学問、研究の従事者たちが自身の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討議論する場である。
と記されています。
簡単に言うと「各自が研究した内容を発表する場」といえます。
では、今回参加した学会の中でも「日本臨床運動療法学会学術集会」とはそのような学会なのか?
日本臨床運動療法学会学術集会は…
運動療法に関する研究と臨床応用を推進し、運動療法分野の教育と普及に努め、さらに国民の健康福祉に寄与することを目指す学術団体が主催の学会
と記されています。
運動療法・身体活動を共通軸として多様な職種が集う職種横断的学会であると同時に、対象が横断的・領域横断的であるというユニークな特色を持った学会である
と表記されており、運動、健康などに関わる様々な職種や分野の人たちが多く集う学会であると言えます。
運動、健康に関する様々な内容について、各々が研究を重ね、自らが得た情報を発表しつつ、意見や結果を共有し、今後の社会発展に寄与していくような学会となります。
今回は43回目の開催となった日本臨床運動療法学会学術集会のテーマは『BEYOND THE EXERCISE~運動の可能性を探る~』であり、運動の可能性を探るとともに、心臓リハビリテーションについても多く演題が出された学会内容となりました。
今回、なぜSHAREが学会に参加したのか?
フィットネスコーチが医療機関やドクター、大学教授がメインの学会で発表するということは珍しいことなんです!
医療法人ではない民間のフィットネス企業が学会に参加することは日本全国を見渡しても、2~3社なんです。そんな中、SHAREが今回、学会参加その中で発表までを実施したという形となります。
1年前にも同じ学会に参加しており、今年は参加するだけでなく、演題発表をすることを目標に1年がかりで取り組んで参りました。
実は、SHAREが学会発表を行うのは今回の日本臨床運動療法学会が2回目!
昨年、名古屋で開催された【骨粗鬆症学会】にSHAREから発表を行っております。そんな骨粗鬆症学会に続き、今回の日本臨床運動療法学会が2回目の発表となります。
昨年から学会参加、学会発表を実施して参りましたが、民間フィットネスでなぜ、学会?と思った方も多いことでしょう。
学会とは研究した成果を発表する場とされていますが、民間フィットネスで様々なことに挑戦しているSHAREだからこそ、挑戦している結果や成果を様々な方に知ってもらおう!!ということで学会への取り組みをしております。
民間フィットネスクラブですが
- パワープレートと呼ばれる振動マシンを使用するスマートスタジオ
- 個別指導に力を入れているスマートウェイ
- 約2年前から開始している厚生労働省認定の指定運動療法施設であるメディカルフィットネス
など、様々なフィットネスに挑戦をしております。
各業態での役割を明確にしつつ、各業態で新たな道を切り開くために挑戦している企業であるからこそ、全国のフィットネスに関わる多くの方々に株式会社SHAREを知ってもらおうという目的も学会発表を行う目的でもあります。
株式会社SHAREの特徴は?
実はスマートスタジオやスマートウェイなどのフィットネスに通う皆様はあまり知らないかもしれませんが、株式会社SHAREはリハビリデイサービスも運営しております。
通所型リハビリデイサービスや、往診、脳梗塞後遺症専門リハビリなど、介護予防事業も実施しております。
予防医療の世界では「一次予防、二次予防、三次予防」という段階が存在しています。
- 一次予防:予防医療における最も初期段階の取り組みのことを指します。健康増進や疾病予防など健康的な身体の状態で予防をメインに実施するフェーズです。
- 二次予防:既に発症している病気を「早期発見・早期治療」することを目的としている状態のことを指します。既に病気になっているが、早期発見をし、できるだけ早い段階で改善に導くためのフェーズです。
- 三次予防:既に患ってしまった病気や怪我をリハビリテーションをおこなったり、保健指導を受けることを指します。既に発症してしまい治療中の過程で症状の進行の抑制、早期の社会復帰を目指すフェーズです。
では、実際に株式会社SHAREでは各業態がどのフェーズに当てはまるのか?
- 一次予防:20分フィットネススマートスタジオ、個別指導フィットネススマートウェイ、ボディメンテナンスサロンスマートケア
- 二次予防:厚生労働省認定指定運動療法施設メディカルフィットネス、オンライン食事指導・特定保健指導ミナオス
- 三次予防:脳梗塞後遺症リハビリセンターストロークジム、訪問鍼灸・リハスマートキュア、リハビリデイサービススマートライフリハ
全部で8つの業態を運営しております。
一般的にフィットネスでは一次予防を担い、デイサービスでは三次予防を担います。ですが、それぞれで運営していることが多く、同じ企業の中で運営していることはほとんどありません。
そんな中、当社ではフィットネスもデイサービスも専門リハビリも運営しております。
健康な方から疾病を患ってしまった方、専門的なサポートが必要な方など、幅広い年代から幅広いニーズに向き合う企業であるという特徴があります。
学会発表演題はどのような内容だったのか?
では、実際に今回の日本臨床運動療法学術集会で株式会社SHAREがどのような演題を発表したのか?をご紹介していきます。
今回発表した演題名は【フィットネスクラブにおける運動目的の 実態調査―健康寿命の延伸を図るために フィットネスができること―】です。
皆様も一度は聞いたことがあるかもしれませんが、世の中には
平均寿命と健康寿命 という文言が存在しています。
平均寿命とは…
0歳における平均余命
のことを指しています。
健康寿命とは…
健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
のことを指しています。
現在の日本の平均寿命は
- 男性:81.41歳
- 女性:87.45歳
現在の日本の健康寿命は
- 男性:72.68歳
- 女性:75.38歳
となっております。
ここで注目して欲しい部分は平均寿命と健康寿命の差です。
- 男性:8.73年
- 女性:12.06年
の差があります。
これはどういうことなのでしょうか?
上記でお伝えしたように健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」となります。
ということは…?
平均寿命と健康寿命の差がある年数(男性:8.73年・女性:12.06年)は身体に何らかの不便がある状態で過ごすということになります。
これはヒトによってさまざまですが例えば、寝たきりになってしまったり、介護が必要な状態であったり、一人で自由に出歩くことが出来ない状態であったり、手術が必要であったり…といったことが挙げられます。
一次予防から三次予防を担うフィットネスであるSHAREの特徴として、今回は一次予防であるスマートスタジオ・スマートウェイと二次予防であるメディカルフィットネスの既存会員様の年代や運動目的を調査し、実態調査を行うという内容で実施致しました。
【方法】
- 対象者:既にスマートスタジオ・スマートウェイ・メディカルフィットネスを利用している会員様(2963名から回答を得ることが出来ました。ご協力いただいた皆様ありがとうございました)
- 方法:独自に作成したアンケート用紙を使用
- 調査期間:2024年2月~5月まで
【アンケート内容】
- 全部で20個の質問とし、姿勢、疾患、美容の3つのカテゴリーに分類した内容
- 回答は全て5段階評価で実施し、5が目的に沿っている、1が目的に沿っていないの回答
- 全項目に予防、改善の回答を追加し、未病か現病かを把握できる内容とした
【結果】
①当施設に通う顧客の年代について
- スマートスタジオ、スマートウェイ、メディカルフィットネスすべての業態で50代が最も多い結果となった。
- 特にメディカルフィットネスでは全体の63%が50代、次いで全体の52%が60代という結果であった。
②姿勢、疾患、美容3項目に対する割合について
- スマートスタジオ、スマートウェイでは美容目的でフィットネスを利用する方が多く全体の49%
- メディカルフィットネスでは疾患目的でフィットネスを利用する方が多く全体の51%
という結果であった。
以上の結果から
- スマートスタジオ、スマートウェイに通う方々はダイエットやシェイプアップを目的にフィットネスを利用している。
- メディカルフィットネスに通う方々は既に何らかの疾患を抱え、疾患の改善や、予防のためにフィットネスを利用している。
ということが明らかとなった。
今回の実態調査を行った結果から
- 健康寿命の延伸を図るために当社フィットネスでは、ダイエットやシェイプアップなど美容目的に利用している会員様から既に何らかの疾患を患っている会員様まで幅広く対応する技術が必要であることが明らかとなりました。
- そのために、より一層社内研修や、外部研修などを経てトレーナー個人としてのスキルアップや、事業全体としての更なる発展をしていく所存です。
実際の学会参加当日の様子をお届けします!
実は昨年も同じ、学会に参加して参りました!
昨年は栃木県での学会でしたが、今年は京都での開催!!
まだまだ残暑が厳しい京都で開催中の気温は35度もあったそうで…北海道では京都が暑いと話題になっていたようですね…。
空港を降りた瞬間から暑く、実質4日間関西にいた筆者は連日汗だくでした。
初日は店舗出勤後に移動のみ。
9月14日土曜日
朝から京都入りです。バスで京都まで向かい、バスを乗り継いで会場の京都府立医科大学へ向かいました。
少し外を歩くだけでも汗だく…でしたが、なんとか会場に到着。
会場に到着後は様々な演題を聞いて参りました。
- 運動療法の可能性と役割についての演題
- 高齢者心不全患者の 運動循環生理についての演題
- 臨床現場に活かす運動指導についての演題
- 新たな概念としての肥満関連機能的運動障害についての演題
- 心疾患・呼吸器疾患・脳・神経疾患に関しての口演
などを聞いて参りました。
中でも、SHAREの中でも増加してきた高齢者に対しての演題が多く、とても学びの多い内容となりました。
- 心臓病を患い、入院をしてしまった高齢者は「入院するだけで」生活するための身体機能が低下してしまう
- 高齢者に対しての運動には単純な筋トレだけではなく、脳トレや有酸素運動も絡めた運動が効果的である
- 腎機能障害に関して以前までは「安静療法」といい無理に動かずに安静にしていることが推奨されていたが、現在は「運動療法」が推奨されていて、積極的に身体を動かすことが重要である
といった内容の発表がありました。
多くの演題を聞き、学びを深めた後には同じ同志で働く全国各地の運動指導者の方々と会食!
お酒はほどほどにしながら…日々の仕事での悩みや問題点を討論しつつ、全国の運動指導者の皆様と様々なお話をさせて頂きました!!
9月15日日曜日
この日の朝食はせっかく京都に来たから…と京都らしい朝食を頂きました!!
【鰹節丼専門店 節道】
世界最高級の鰹節を削りたてで堪能する贅沢飯!!
京都らしい朝ごはんでエネルギーチャージ完了です!!
その後、会場入り
- メディカルフィットネスにおける慢性疾患管理の最新戦略についての講演
- 運動療法と革新的なリハビリテーション技術の融合についての講演
- 高齢循環器病患者のレジスタンストレーニングについての講演
- ストレスマネジメントと運動療法についての講演
- 身体活動・疫学・健康増進に関しての口演
などを聞きました。
SHAREとしても運営しているメディカルフィットネスに関する内容や、メディカルとフィットネスを融合させるための課題についての内容が多く、全国的にメディカル対応ができるフィットネスの需要が増えていると感じました。
この日の昼食は本部で用意してくださったお弁当を頂きました!
和食のお弁当!美味しくいただきました!!
ここでやっと出番です!!
実は今回の学会、多くの演題があり、2日間終日にかけて学会が開催されておりましたが、筆者の発表は学会最後の演目の1番手でした!!
上記に記載した演題【フィットネスクラブにおける運動目的の 実態調査―健康寿命の延伸を図るために フィットネスができること―】と題して社内を代表して発表致しました。
発表後は諸先生方から今後に繋がる貴重な意見を頂くこともでき、貴重な経験となりました。
無事に発表も終わり、京都から大阪へ移動。
近くの駅までの道中では京都で有名な「鴨川」も通過し、素敵な風景も眺めながら京都を後にしました。
その後、美味しい晩御飯をいただき…(何か気になる方は是非参加者まで!!)
※ちなみに今回の学会は筆者の他にスマートウェイ屯田店、スマートスタジオ新さっぽろ店のスタッフも同席しております。
次の日の朝一番の便で北海道へ帰還。
まだまだ暗い朝でしたが、いい景色の空港をパシャリ!!
無事に新千歳空港に到着し、学会参加は幕を閉じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は第43回日本臨床運動療法学会学術集会に参加した内容をお届け致しました。
民間フィットネスで学会発表までを行う機関は数少ないです。それだけ当社株式会社SHAREは本気でフィットネスに向き合っております!!
【一次予防~三次予防までを担うフィットネスクラブ】
簡単なことではありませんが、全ての世代を対象とした運動を提供することが私たち運動指導者の役割でもあります。
株式会社SHAREが掲げる
- ミッション
【全ての人が、かっこよく歳を重ねられることを証明する】
- ビジョン
【北海道から世界へWell-beingをシェアしよう】
- バリュー
【いくつになっても明日にワクワクできる社会を。全ての人がパーソナルコーチと出逢える社会を。医療・介護とフィットネスを繋げて持続可能な医療介護保険制度づくりに貢献する】
これらのミッション、ビジョン、バリューを達成するために株式会社SHAREは新たな挑戦と継続をしてまいります!!
また、公益財団法人日本健康スポーツ連盟さん主催のセミナーが札幌にて開催されます。
【健康増進施設セミナー北海道大会】と題し、2024年10月19日に開催予定です。
なんと、この健康増進施設セミナーを企画・運営の大半を当社株式会社SHAREが担っております。
当日は北海道医師会のトップが登壇したり、健康運動指導士や健康運動実践指導者の資格更新単位を取得できるなど今までにない内容となっております。
いつまでも成長し続ける会社として今後も株式会社SHAREは様々なことに挑戦して参ります!!
更に、来て下さるお客様に最高の運動をしていただく為、在籍スタッフも自己研鑽を重ねてスキルアップもしていきます!!
9月も終盤!少しずつ肌寒い日が多くなって参りましたが、身体を動かして健康第一で9月も乗り越えましょう!!9月も皆様のご来館をスタッフ一同お待ちしております!!
- スマートウェイ/スタジオ/メディカルフィットネス小樽店
- スマートウェイ平岸店
に所属する、健康運動指導士トレーナーのタケムラです。
内科系疾患・整形外科疾患・予備軍の方に向けた健康増進施設、指定運動療法施設にてトレーナー従事中
運動を行う上での効果やポイントなど、運動に関わる様々な情報を発信していきます!